L-INSIGHT欧州渡航報告
実践プログラムのひとつである「HeKKSaGOn発展プログラム」を利用して、ドイツのハイデルベルク大学生物学研究センター(Centre for Organismal Studies:COS)と英国のオックスフォード大学生物学教室を訪問しました。
ハイデルベルク大学では、Katharina Brotzmann博士(COS)の毒性学研究室の施設を見学しました。11月2日(水)にはCOSにおいて、Brotzmann博士とともに企画したセミナー”Approaches in Environmental and Wildlife Conservation”を開催しました。昨年は「HeKKSaGOn発展プログラム——Five Dialogues for Future Research and Science with Early Career Researchers——」がオンラインで開催されましたが、このときに野生肉の利用について議論したHjalmar S. Kühl博士(ドイツ統合生物多様性研究センター:iDiv)、Jochen A. Müller博士(カールスルーエ工科大学)らとともに今回は環境と野生動物の保全に関する様々なアプローチについて討論しました。
ハイデルベルク大学生物学研究センター
セミナー後に発表者らと。左からMüller博士、Kühl博士、本郷、Brotzmann博士
また、ハイデルベルク大学国際部のNicole Dorn氏にご挨拶させていただきました。
なお、京都大学欧州拠点の神野智世子副所長とBernd Kirchner氏には、セミナーの準備やハイデルベルクでの滞在に関して、大変お世話になりました。
ハイデルベルク大学国際部のDorn氏(左)と
オックスフォード大学では、世界各地で分野横断的な生物保全研究を行っている保全科学学際センター(Interdisciplinary Center for Conservation Science:ICCS)を訪問し、センター長のE. J. Millner-Gulland教授やStephanie Brittain博士らと意見交換し、今後の研究上の連携について議論しました。11月9日(水)にはセンターのセミナーで研究発表をする機会をいただきました。
また、ロンドンではケント大学のDaniel J. Ingram博士と会い、アフリカセンザンコウの保全生態に関する共同研究の相談を行いました。
オックスフォード大学生物学教室
オックスフォード大学保全科学学際センターのメンバーと。前から2列目左からMillner-Gullandセンター長、Brittain博士
環境保全と生物多様性に関して精力的に研究を進めている若手・熟練の研究者と数多く知り合ってネットワークを構築することができ、非常に刺激的で実り多い渡航になりました。今回の渡航プログラムに関して支援いただいたL-INSIGHTメンター・スタッフのみなさまに心から感謝します。
(第2期 本郷峻)